京丹後・琴引浜で海水浴

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今年の夏休みは京丹後地方に行きました。
琴引浜で海水浴。
琴引浜は遠浅で、私たちが行ったときは波も静かで、人も少なく、のんびり泳げました。
シュノーケリングの水中メガネでみつ海の底の風景や生き物に、
子供といっしょに私も大興奮!
# by craftscience | 2014-08-14 15:49 |

天井のデザイン

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天井のデザインというのはあんがい難しいと感じている。
よくやる手法は構造体を見せる天井。
梁や根太、垂木をあらわしとして仕上げると、空間が力強く引き締まった感じになる。
構造的に力を受けて、働いているものを私たちは無意識のうちに理解して、そこにある眼に見えない「力」を感知して、空間の質をとららえているのかもしれない。
いつも、そればかりでは面白くないし、法規的に内装制限などの関係で天井を張らなければならないこともある。そのとき、どういった材料で、どのように見せていくか、悩むことが多い。
この写真の事例では、和室として、品のよい落ち着きややわらかさを出したかったので天井を張ることにしていた。実施設計の初めのころは照明を中央にひとつだけで考えていたが、お琴のお稽古場としても使うことから、もっと照度を上げる必要性を感じて、対角線上にダウンライトを二つ設けることにした。
さて照明は決まった、でも天井のデザインとしてどうなのか疑問に感じ、2センチと1.5センチのラインを天井面に施すことにした。
これは装飾である。
二つのラインは幅だけでなく、厚みもわずかに違う。
照明を避けるように鍵方に折れ曲がったラインを作ったら、とたんに生き生きとした表情ができてきた。
ちょっと和風を逸脱して、大正時代あたりの近代建築を髣髴させる感じになった。
私としては、聴竹居などで知られる藤井厚二へのオマージュのつもり・・・という意識もあった。
# by craftscience | 2014-08-04 23:09

住まいの設計2014年9月10月号に掲載

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住まいの設計2014年9月・10月号に「時を重ねる家3@杉並区」が掲載されました。
「いいね!木の家、自然素材の家」という特集で、「趣味で集めた古民具が懐かしさを醸し出す家」というタイトルで紹介されています。竣工して3年近く経った家で、建て主さんの暮らしも、この家に馴染んできているご様子。とくに以前から集められていた古道具、古民具などが家のそこ此処に飾られていて、生活を楽しんでいる雰囲気が紙面から伝わってきます。
隣地の幼稚園の園庭の緑を借景して、杉並区とは思えない自然環境を身近に感じられることと、
共働きで子育て中の建て主さんの家事動線、収納の工夫など、かなり綿密に打ち合わせを重ねて作り上げたことが思い起こされました。
# by craftscience | 2014-08-02 18:12 | 掲載・出版

家づくり学校「リノベーション」の講師をしました

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2014年7月5日、NPO法人家づくりの会の「家づくりギャラリー」(千代田区三番町)にて、
家づくり学校の三年生「リノベーション」の担当講師として、講義をしてきました。

講義内容は現況調査の重要性とその方法
リノベのプランニングについて
解体工事のポイント
構造補強やコストコントロールなど
実務的な内容ですが、あまり一般論化しすぎて抽象的な話に終始するとつまらないので
できるだけ、私のこれまで手がけた実例写真を受講生に見てもらいながら
具体例から話を展開していきました。

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今回の講義内容を考えるに当って、マインドマップというアプリを使ってみました。
マインドマップはトニー・ブザンが提唱した思考法・発想法のひとつで、思考しようとするテーマをワンワードで中央に置き、そこから連想されるワードを枝分かれしながらつなげていき、発想を促し、思考を展開していった結果がマップとして一望でき、客観視でき、そこから、さらなる発想へとつなげていく・・・というものです。
普通、こういった講義はパワポを使ったスライドショーを使って行われることが多いと思いますが、本当に受講者に伝わっているのか心もとない気がして、少し違った方法を試してみたっかのです。
結果は、当日の話の全体像がはじめから一望できるので、その点はよかったとのと、講義内容の組み立てがスムーズに短時間にできたという実感はありました。

9月にリノベーションの第二回講義が行われます。次回は今回出題した課題の講評が中心になります。
# by craftscience | 2014-07-14 11:55 | セミナー・見学会

monSakata坂田敏子さんトークイベント

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2014年6月20日(金)京都市左京区一乗寺の恵文社コテージにて
Routes*Rootsの主催でトークイベントを行いました。
「布は手ごわい、服は楽しい」と題して
メインゲストはmonSakataとして服づくりを38年も続けて来られた坂田敏子さん。
聞き手としては、自ら町工場の生産の現場に飛び込み、職人さんの持つ技術に向き合いながら、服だけでなく靴、眼鏡などもつくっているP-KOEN 東出結城さんをお迎えし、Routes*Rootsの安井くまのの司会でトークセッションが行われました。
今回の企画は、6月21日から6月29日まで京都東山のRoutes*Rootsで開かれる「monSakata展」の前夜祭のようなもので、トークの合間にはそごうさんのマンドリンの生演奏があり、ケイタリング料理人のVolver 宍倉さんによるお弁当とドリンクも味わいながら、初夏の夜をゆったりと過ごしていただこうという思いでした。
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坂田さんも、東出さんも、人前で話すのは苦手 、とおっしゃるのですが、旅先や日常の空を写した写真や、布をつくっている工場の写真、昔の展示会の写真などを映しながら、訥々と話される内容は滋味にあふれるものでした。
特に私が印象に残ったのは、最後に会場からの質問にたいするお二人のコメントでした。質問したのは今年、Routes*Rootsでも展示会をしたMITTANこと三谷武さん。
三谷さんの質問はこうでした。
「服をつくることを通して、伝えたいと思っていることはありますか?
自分の仕事の成果として、何か残したいことってありますか?」

それに対して坂田さんは
「自分が好きなことやって、それで喜んでくれるひとがいる。それに尽きると思う。
男性はよく「目指す」じゃないですか。乗り越えなければならない壁をつくって。それは自分は違うなぁって思う。小さなチャレンジは、私もしていますよ、いつも。こうしたい、ああしたいっていうのがあるから。
何よりも、服づくりを通じて、自分がいいと思うものを、分かち合える、それが嬉しい。」
また、東出さんは
「自分はまだ3年しかやっていないし、伝えるって言っても難しいですね。僕は職人さんが持っている蓄積を使わせてもらって遊んでいるだけ。だから自分は気楽なんです。日本には、まだまだこんな技術がある、こんな職人さんもいるというのが、広まったらいいと思う。伝統とか、技術、とかを守ろう、後継者を育てればいいのにとは簡単にはいえない。背負うのは重い。職人んさんの工賃の安さを知ると、そんな簡単にはこうしたらいいとはいえないですよ。」
ちょうど、この話が語られているバックには、坂田さんが旅先で撮影した山形山寺の山門に大書きされた「抜苦門」(ばっくもん)の文字が、映されていました。私には、妙に洒落っ気が感じられ、どことなくこの夜の話の全体を象徴しているような気がしました。
# by craftscience | 2014-06-23 01:35 | Routes*Roots