吹き抜けのあるリビング

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吹き抜けのある家って、やはり気持ちがいいですね。
私も将来、自分の家を設計するときになったら
吹き抜けをどこかにつくると思います。

吹き抜けのメリットはやはり解放感。
高い天井により上昇感が生まれます。
さらに上手に視線が抜けていくような窓を配置すれば
よりいっそう開放感が高まり、実際の広さよりももっともっと広く感じます。
窓を見上げると、空の色の変化や雲の流れが見え、
夜中にふっと起きた時にぽっかり月が浮かんでいる…なんてのが見えるのもまた一興です。
私は細長いFIX窓をよくデザインするのですが、
そこから夜中に月が見えて、月明かりが静かに部屋を満たし、
なんともいえない幻想的な光景に出会った話を、
何人かの建て主さんから聞きました。

細長いスリット窓は日中の光と影の変化をドラマティックに映しだしてくれます。
それには壁面の仕上げも大切です。
この家では左官職人にしっくいを塗ってもらいましたが
特にこだわって、微妙なコテ跡を、ほのかに残してもらっています。
手の痕跡をあえて残しています。
ただし、あまりにわざとらしくならないような微妙さで仕上げてもらうところにこだわりました。
やはりビニールクロスの壁では決して味わえない微妙な陰影の「うつろい」を楽しめますね。

一方、吹き抜けのデメリットはやはり冷暖房の効率です。
空間が大きくなる分、気積も増え、冷暖房の負荷も高まります。

私は吹き抜け空間には床暖房をおすすめしています。
床暖房の輻射熱によって空気が暖められ、人間は暖かさを感じるので、
人のいるところに近いほうが効率が良いわけです。
また、直接触れているところが温かいのはとても気持ち良いです。
by craftscience | 2011-01-18 11:51 | 2010時を重ねる家1@埼玉県桶川


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