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京町家 秦家住宅と杉本家住宅を見学

今年に入って、「京都市文化財マネージャー育成講座」という講座を受講しています。
京都市と財団法人京都市景観まちづくりセンターとNPO法人古材文化の会が運営している講座で、
京都にかぎらず、地域に残る優れた建造物と歴史を守り育てる専門家の育成を目的にしています。
つまり、皆さんがお住まいのまちにも、古い建物で味わい深く、何とか残ってほしいものだと思う建物があると思いますが、そういう建物多くは、持ち主の都合で取り壊され無くなっていくことがほとんどでしょう。
それを何とか保存・活用していく道筋をつけられないものか、そのためのスキルや知見を身につけましょうという内容になっています。
半年間、二週間に一度、土曜日の朝から夕方まで講義や実習などで学んでいきます。

先日もその講座で、秦家住宅と杉本家住宅の二軒の京町家を見学してきました。
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秦家は薬屋さん、軒中央の看板が豪壮です。
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奈良屋杉本家は、呉服商として栄えていたそうですが、現在は文化財として保存活用されています。
http://www.sugimotoke.or.jp/
写真でお見せできないのが残念ですが、庭園と座敷の関係がすばらしく、また抑制の効いた華美なところの無い意匠が、京商人としての美意識と奥ゆかしさを重んじる精神性が感じられ、たいへん勉強になりました。
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by craftscience | 2012-03-05 15:36 | 京都のコト

キッチンの日常風景

建主さんのご了解を得て、キッチン回りの日常風景をご紹介します。

隣地の幼稚園の豊かな緑を借景することを大切に考えながら設計した家です。
2階のキッチンのコーナーに配された窓からは、隣地の桜の樹を、
文字通り手の届く距離に感じながら台所仕事ができます。
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キッチンは、いろいろな調理器具やこまごまとした道具が出てきます。
住む人の、ものとの付き合い方があらわれる場所ともいえます。
この家では、シンクとガスレンジのカウンターをフラットにするか
ち上がりを設けて手元をダイニング側から見えないように隠すかずいぶん話し合いました。
結果、建て主さんが決断されたのはフラットにしようということ。
お客さんがきて一緒に食事をされることも多い暮らしで、
キッチンとテーブルの間で、たくさんのお皿のやり取りがされますが
立ち上がりは無いほうがやりやすいですね。

キッチン回りをお客さんから見えないようにして、日常を意識させない、
あるいはすっきりとした印象をもってもらいながら、もてなす・・・・、
という奥ゆかしい精神もありだとは思うのですが
ここでは、お客さんも一緒になって洗い物を手伝ったりして
食事の全体を共に楽しむというオープンマインドな精神の表れたキッチンなのだと思います。
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壁の一部にくぼみがあって収納になっているのですが、
その扉にはガルバリウム鋼板を貼ってあり、
学校のプリントなどがマグネットでとめられるようになっています。
上には壁埋め込み形のエアコンが納まっています。

住む人の暮らしに寄り添っていくデザインを心がけています。
by craftscience | 2012-03-04 07:26 | 2011時を重ねる家3@杉並区

手づくりの表札

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2011年秋に竣工したこの家に伺ったら
手づくりの表札が入り口の壁に取り付けてありました。
木の枝やどんぐり、木の葉まであしらって上手に文字が作られています。
感激して建て主さんに聞くと、近くの公園や庭に落ちていた枝を使ってお子さんとつくったとのこと。
小学校に入学直前のご子息は
「とだけカタカナになっちゃったんだ・・・」と照れながら話してくれました。

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by craftscience | 2012-03-03 09:32 | 2011時を重ねる家3@杉並区

つるし雛が階段室に彩をそえる

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2011年の秋に竣工したこちらの家。
打ち合わせがあって伺ったら、階段の吹き抜けに立派なつるし雛が飾ってありました。
こういった季節の飾りというのは、日常の見慣れた風景にパッと花が咲いたようで、新鮮な気持ちをもたらしてくれるものだと、あらためて思いますね。
こちらの階段室は以前の記事にも書きましたが、光の取り込み方がとても上手くいって、この日も訪れたのは午後の2時ごろでしたが、つるし雛のまわりにやわらかい光が満ちていて心地よく感じました。
by craftscience | 2012-03-02 06:18 | 2011時を重ねる家3@杉並区

住宅設計にあたっての考え方

よい住宅とは、使い勝手がよく、丈夫で長持ちして、かつ美しい家だと思います。
あまりに当たり前ですが、当たり前のことを本当にきちんと実現することは簡単ではありません。
なぜなら、何がよいと思うかは人それぞれ違うから。

使い勝手を良くするには、住む人の暮らし方をよく知らなければなりません。
だから住宅の設計依頼をうけると、その方の暮らし方をよく観察し、ヒアリングを行います。
そこから課題を見つけだし、設計で解決できるように考えていきます。

丈夫で長持ちする家をつくるには「自然をよく知る」ことが必要です。
木のこと、風、水、光のこと、
これが時間とともにどう変わっていくかを常に意識しながら設計します。
ポイントは「自然に逆らわない」ようにすることだと思っています。

美しい家。
これもまた人によって美しさの感じ方が違うので難しい。
でも、私が美しいと感じるものが確かにあって、
その感覚に正直であることが大事だと思っています。
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by craftscience | 2012-03-01 07:24 | プロフィール