カテゴリ:2008再生の家・阿佐ヶ谷( 16 )

6月上旬発売「チルチンびと」に掲載

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杉並区の阿佐ヶ谷でリノベーションしたケネディ邸が、6月上旬に発売される「チルチンびと」に掲載されます。ぜひ見てみてください。

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by craftscience | 2011-05-27 23:59 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

Tinggal(ティンガル)に阿佐ヶ谷の家が掲載

昨日発売になった雑誌「Tinggal」vol.2に
「阿佐ヶ谷の家・改修」が掲載されました。

「長く愛せる家」がテーマの特集です。
「ピカピカの家よりも、いっしょに年をとってくれる家であってほしいです。」
という建主さんの言葉がとても印象に残りました。

古いものが似合う家・・・
この家のリフォームの仕事で大切にもっとも大切にしたところです。

ぜひ読んでみてください。
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by craftscience | 2008-12-12 11:37 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

薪になっても生きている木

リノベーションを今年の春にした「阿佐ヶ谷の家」にうかがったら
薪ストーブ用の薪が土間につみあがっていました。

この薪が、ピキピキ、ピシ、ミシ・・・と音を立てているのです。
乾燥しながら、木が動いている音なのです。
はじけ、割れ、ねじれたり、ずれたり・・・、
そういう音なんですね。

まさに生き物のように生きているのです。
薪になっても、こんなにもはっきりと聞こえるほどの音をはっしながら
じわりじわりと生きている。
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そんな内に秘めた力を感じさせてくれる音でした。

ちょうど今、幸田文の「木」という本を読んでいます。
このなかでも「木は二度生きる」という話が出てきます。
大地に根をはり成長するときの生と
伐採され、材として建物などに使われるときの生と
木は二度生きるというのです。

木で家をつくることは
材となった木に二度目の生をおくってもらうことなのだと認識し
身の引き締まる思いでした。
by craftscience | 2008-12-08 06:27 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

透明か、くもりガラスか?ガラスの選択

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窓に入れるガラスを透明にすべきか、
それとも曇りガラスにすべきか、けっこう悩みます。

プライバシーを重視して曇りガラスをいれると、
確かに覗かれず安心な反面、
そとの眺望や緑を楽しむことができなくなり、不満も残ります。
特に都市部の狭小密集地などでは、
とかく曇りガラスをいれたがる建主さんが多いですが、
隣家の間を縫って遠くまで視線が抜ける窓や、
隣家の緑が借景できるような窓は透明ガラスを入れたいものです。

開放感や自然の移ろいを感じられる窓になり、
生活をすこし気分よくしてくれることでしょう。

写真はリフォームで玄関を格子の引き戸にしたものです。
左右に引き分けて大きな開口となります。
道路を挟んだお向かいの古い日本家屋を借景し、
生垣を兼ねた植栽で道行く人の視線をコントロールしています。
さらに細かな格子戸にすることで、
透明ガラスを入れておきながらも
それほどプライバシーが気にならなくなっていると思います。
by craftscience | 2008-09-25 14:38 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

新品か古材風か?フローリングの選択

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この家のリフォームでは、
床材について
建主さんとともに、ずいぶん悩みました。
古びた風合いに、落ち着きを感じる、
時を経たものに魅力を感じる、
といった感覚を大切にして空間をつくろうとしたときに、
どんな床材を選択すべきなのか・・・
ずいぶん自問自答しました。

本物の古材も探しましたが、
靴を脱いで生活する場である住宅には
ささくれ立ったりしたものは当然使えないので
古材はかなり難がある・・・と判断。

新しいフローリング、
例えば私がよく使うラーチ(カラマツ)のフローリングは、
はじめは白木のような色味でも
年月と共に飴色に変わっていくものがあります。
しかし、それには10年、20年と時を待たねばなりません。
それはそれでよいのですが、
この家では、竣工したときにトータルに全体が調和していたいと思いました。

結局、オージー・メイト・ティンバースで加工している
ハンドスクレイプのものを使いました。

この店のオリジナルな商品で、
店主自ら、手作業で削ったり、オイルやワックスで着色しながら
古材のような風合いを出しています。
この「手づくり加減」が、決め手となりました。

手加工して風合いを出すので、あくまでも物真似といえますが
これはこれでよいではないか、と思いました。
ウォッシュアウトしたジーンズを違和感なくはいているのと同じ感覚です。
あるいは、大量生産品にはない、手づくりならではなの質感があるのは確かです。

これは現代的な「建築装飾」なのではないか、と考えると、
いろいろと興味深い、文化や表現のテーマにもなりそうです。
by craftscience | 2008-09-19 10:53 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

オープン収納のキッチン

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キッチンまわりは、
毎回、人それぞれいろいろなあり方があるものだと関心させられます。

ものが見えて、さっと手に取れるオープン収納なキッチンを好まれる方と
できるだけ収納内部に隠して、すっきりとしていたい人とが両極にありますね。
この写真はオープン収納のお手本のようなキッチンだと思います。

こちらの建主さんは、使いたい機器類や
棚や収納についての希望など
とてもはっきりともっていました。

そこで、私の方は、それを実現するためのサポート役に徹したような感じです。

つまり、現場できちんと納まるかどうか
寸法や設置取り付けなどについて技術的に問題ないか確認したり、
建物全体のデザインイメージと合うかどうか、すり合わせをしたりしました。

ASKOのオーブンつきのガスコンロ、
AEGの食器洗い乾燥機などを設置しています。
by craftscience | 2008-09-17 12:12 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

吹き抜けと熱環境

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吹き抜けのある家は、冬、寒い・・・と思っている方はけっこういます。

でも、必ずしもそうではありません。
床暖房と組み合わせるとか、
この写真のように薪ストーブと組み合わせると
家全体が温まるという効果もあります。

吹き抜けを介して暖気が上って、
上階の部屋を温めるのですね。

しかし、吹き抜けに面して、
大きなガラスの開口部があると、
そこから熱が逃げていくことで
冷やされた空気が吹き降ろす
「コールドドラフト」という現象が起こることがあります。
これは、確かに寒い。

吹き抜けは視線の抜けや採光などのめんで
空間の気持ちよさを高める手法として
うまくつくればとても有効です。

温熱環境的な配慮もしながらつくれば
生活空間を豊かしてくれます。

写真では吹きを囲む手すり兼用の本棚があります。
ギャロップで購入した古材を使用しています。
by craftscience | 2008-09-16 07:16 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

古いものを活かすデザイン

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最近、「古いものを活かすデザイン」ということを考えています。

このベランダの手すりは、リフォーム前からあったアルミ既製品の手すりに、
新たに木材を取り付けています。
格子状に見える部材は、縦がアルミ、水平が木です。

昨今の日本の住宅を覆いつくしている新建材が
どうしても私は好きになれません。

この家のベランダ手すりも撤去してゼロから木でつくり直すつもりでした。
しかし、コストの都合もあって、
今あるものを残しながら、ほんの少し手を加えることで、
魅力あるものに変えられないか・・・と考えました。

アルミの手すり支柱に木板を取り付け、
外側にはアルミ縦桟と同幅の木の角材を等間隔で取り付けます。
こうしてアルミと木の格子が出来上がりです。

木には茶系の自然塗料を塗ってみたら、
思いのほか木とアルミが違和感なく共存しています。
古いアルミが新しい木によって活かされたと思います。

お向かいの古い家も、この窓と格子ごしに見ると、
また魅力的にみえるような気がしました。
by craftscience | 2008-09-12 14:36 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

借景の窓

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リフォームを前提に、中古住宅を購入したこちらの建主さん。
道路をはさんだお向かいの古い家と
その庭にうっそうと茂る緑の雰囲気を気に入って
この物件を購入しました。

区の保存樹木となっている大きなケヤキの木などもあって
阿佐ヶ谷駅からそれほど遠くないにも関わらず
この一画だけが時間がゆっくり流れているような、
あるしゅ独特な雰囲気がありました。

リフォーム前のプランは1階にDK、その奥に2部屋あって、
2階に和室と洋間が計3つあるというものでした。
西側道路で、南、東、北ともに隣家が迫って建っているので
採光が十分でない部屋が多く、家全体が薄暗い感じ。

そこで、リフォームプランは2階に生活の中心となるLDKをもっていき、
1階に玄関を兼ねた大きな土間と寝室を配置する設計となりました。
この写真は2階のLDKから向かいの古い家を見たものです。
窓から見える風景が、生活の一部としてとりこまれています。

借景は京都のお寺の庭園などにもよく見られる
日本の伝統的な作庭の手法ですね。

窓のとり方も丁寧にデザインしています。
南西のコーナーにL型に配するようにして開放感を高めています。
かつ窓を背にしてソファーを置いて座れるように腰高の窓にしました。
開きすぎず、閉じすぎず・・・のバランスをどうとるか悩んだところですが
うまくいったと思います。
by craftscience | 2008-09-11 06:28 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷

古い木の建具、アンティークな陶器の流し

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この家のリフォームでは
建主さんが自らネットで探し
オークションなどで購入した
古い、味のある品々が随所に使われています。

玄関正面には障子の入った古い木製の建具。
長年の使用によって飴色に変色した木の風合いはなかなかのもの。
新たに作ったものはコスト的に高くなるし、
この風合いはなかなか出せないですものね。

右手にあるのがアンティーク調の流し。
陶器製で本来はモップなどを洗う掃除用流しなのかもしれませんが
土間で飲食した食器をちょこっと洗ったり
土間の掃除で活躍することでしょう。
肉厚のモッテリしたデザインがかわいいですね。

水栓も古いものを取り付けました。
取り付け工事のとき、
設置してみるとパッキンが古くなっていたのかジャージャー水漏れ。
即座にコマ(取っ手を回転させるとまわるパッキン部品)を水道屋さんが取り替えてくれました。
外国製や、あまりに古いものだと、
今流通している部品が合わないこともあるので
購入の際は注意が必要ですね。
壁に解体で出た古材を取り付けて、
水栓を固定する台座とすると同時に
ちょっとした棚としても機能します。
by craftscience | 2008-09-02 22:53 | 2008再生の家・阿佐ヶ谷