monSakata坂田敏子さんトークイベント

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2014年6月20日(金)京都市左京区一乗寺の恵文社コテージにて
Routes*Rootsの主催でトークイベントを行いました。
「布は手ごわい、服は楽しい」と題して
メインゲストはmonSakataとして服づくりを38年も続けて来られた坂田敏子さん。
聞き手としては、自ら町工場の生産の現場に飛び込み、職人さんの持つ技術に向き合いながら、服だけでなく靴、眼鏡などもつくっているP-KOEN 東出結城さんをお迎えし、Routes*Rootsの安井くまのの司会でトークセッションが行われました。
今回の企画は、6月21日から6月29日まで京都東山のRoutes*Rootsで開かれる「monSakata展」の前夜祭のようなもので、トークの合間にはそごうさんのマンドリンの生演奏があり、ケイタリング料理人のVolver 宍倉さんによるお弁当とドリンクも味わいながら、初夏の夜をゆったりと過ごしていただこうという思いでした。
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坂田さんも、東出さんも、人前で話すのは苦手 、とおっしゃるのですが、旅先や日常の空を写した写真や、布をつくっている工場の写真、昔の展示会の写真などを映しながら、訥々と話される内容は滋味にあふれるものでした。
特に私が印象に残ったのは、最後に会場からの質問にたいするお二人のコメントでした。質問したのは今年、Routes*Rootsでも展示会をしたMITTANこと三谷武さん。
三谷さんの質問はこうでした。
「服をつくることを通して、伝えたいと思っていることはありますか?
自分の仕事の成果として、何か残したいことってありますか?」

それに対して坂田さんは
「自分が好きなことやって、それで喜んでくれるひとがいる。それに尽きると思う。
男性はよく「目指す」じゃないですか。乗り越えなければならない壁をつくって。それは自分は違うなぁって思う。小さなチャレンジは、私もしていますよ、いつも。こうしたい、ああしたいっていうのがあるから。
何よりも、服づくりを通じて、自分がいいと思うものを、分かち合える、それが嬉しい。」
また、東出さんは
「自分はまだ3年しかやっていないし、伝えるって言っても難しいですね。僕は職人さんが持っている蓄積を使わせてもらって遊んでいるだけ。だから自分は気楽なんです。日本には、まだまだこんな技術がある、こんな職人さんもいるというのが、広まったらいいと思う。伝統とか、技術、とかを守ろう、後継者を育てればいいのにとは簡単にはいえない。背負うのは重い。職人んさんの工賃の安さを知ると、そんな簡単にはこうしたらいいとはいえないですよ。」
ちょうど、この話が語られているバックには、坂田さんが旅先で撮影した山形山寺の山門に大書きされた「抜苦門」(ばっくもん)の文字が、映されていました。私には、妙に洒落っ気が感じられ、どことなくこの夜の話の全体を象徴しているような気がしました。
by craftscience | 2014-06-23 01:35 | Routes*Roots


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