京都祇園「鍵善良房」のお正月のしつらえ

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京都・祇園の和菓子屋さん「鍵善良房」の前を通りがかったら
その入り口のお正月のしつらえに、思わず立ち止まり写真をパチリ。
こういった四季折々のしつらえには、さまざまな象徴的な意味や、願いがこめられていて
それを紐解いていくと、なかなか面白い発見があります。
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のれんの赤と房飾りの緑、色のとりあわせも鮮やかですし、
質がやっぱりいいですよね。
注連飾りをよくみると、お札に文字が。
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右に「七難即滅」
左に「七福即生」
中央には「蘇民将来子孫家」と書いてあり、「門」の字が二つに割れて中央の文字をはさんでいます。
七難とは、諸説があるそうですが、
一説では「太陽の異変、星の異変、風害、水害、火災、旱害、盗難」とのこと。
七福は、いわゆる七福神に象徴される七つの幸福のことですね。
ここまではわかりやすい。
でも真ん中の「蘇民・・・」とはなんでしょうか?
調べてみると、スサノオノミコトにまつわる神話に由来があるそうです。
三重県の歴史文化についての記述を読むと次のような話があります。
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この「蘇民将来子孫」について、『宇治山田市史』等では『備後風土記逸文』を引用して、スサノオノミコトが、南海への旅の途中、蘇民将来・巨旦(こたん)将来という名前の二人の兄弟のいる地に立ち寄り、そこで、ミコトは一晩泊めてくれるよう二人に頼みました。弟の巨旦はとても裕福だったのですが、断りました。兄の蘇民は貧しかったのですが、親切にミコトを泊めてあげました。スサノオノミコトは喜び、蘇民に「今後、この地に悪い病気が流行ったときには、蘇民将来の子孫であると言い、茅輪(ちのわ)(茅や藁(わら)を束ねて作った大きな輪)を腰に着けなさい。そうすれば病気を免がれるでしょう」と言って、その地を立ち去った。
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このお札を下げることで悪疫を退散させる意味があるのですね。

鍵善の入り口脇には、ショーケースがあって、このしつらえもまた見事。
楽しませてもらいました。
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下にある半月型の白いお菓子は「花びら餅」といって、このお正月の時期だけにつくられる御菓子です。
これについては、NPO家づくりの会のブログに書きますので、そちらも読んでみてください。
by craftscience | 2012-01-04 21:10 | 京都のコト


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