杉並区西荻窪B邸上棟

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杉並区西荻窪で工事中の住宅が上棟を迎えた。今回、はじめて古材の丸太桁を構造に組み込んだ。

これまで「時を重ねる家」や「再生の家・阿佐ヶ谷」などで古材を取り入れてきてはいたが、あくまでも造作材としてであった。やはり構造体の一部として古材を取り入れるには、それなりの段取りが必要だからだ。木材の劣化が強度上問題がないか、切欠き、割れなどが問題ないか、見えないところに腐朽や虫害がないかどうか、そのあたりの見極めが重要になる。

こうして実際に立ち上がった姿を見て、ま新しい白木の新材のなかにあると、古材の存在感は圧倒的に強い。違和感すら感じる。

これをこれからの仕上げ工事でどこまで新しい部分と馴染ませられるか、
素材や仕上がり、ディテールを丁寧に考えていかないと、
ちぐはぐな印象になってしまうだろう。

しかし、古いけれどもしっかりとした材を使うメリットも確信する。
大工さん曰く、建て方の時に、丸太の桁を乗っけた瞬間に建物が強固に固まったという。
7mを超える一本ものはやはり強い。
太さも元で35センチはあり、かつての建物用に刻まれた溝やほぞ穴などが多少あっても今も有効に働いている断面寸法はかなり余裕がある。
材そのもの強度は十分に乾燥しむしろ強まっているように感じられると大工も言っている。
腐朽や虫害さえなければ古材は新材よりも強度が増すという実験データも存在している。
新材で、これぐらいの寸法の材を用意しようとしたら、乾燥に時間がかかり、コスト的にもかなりの額になる。生材でいれたら、表面には多数のひび割れがはいるだろう。
古材だからこそ得られる価値が多数あると思う。

だから、古材をもっと有効に使っていくために、
現代の私たちの感性に馴染むように仕上げていきたいと思う。
by craftscience | 2011-02-04 10:23 | 2011時を重ねる家2@西荻窪


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